貿易用語集

【ゆ】

輸出(Export)
内国貨物を外国に向けて送り出すこと。輸出の対象となる内国貨物とは本邦にある貨物で外国貨物でないもの及び本邦の船舶により公海で採捕した水産物をいう。
輸出申告者(Export Declarer(Declarant))
輸出申告を行う者のことで、輸出申告者の資格には、関税法上別段の制限はなく、およそ貨物を輸出しようとする意思を有すれば足り、その輸出貨物の所有権を有するかどうかは問わない。
輸出申告書(Export Declaration)
輸出申告を行うために定められた書類で、一式の様式に輸出しようとする貨物の品名、数量、価格、申告者の住所、氏名、その他必要事項を記載することになっている。
輸出通関(Formalities of Export)
輸出しようとする貨物を港周辺の保税地域に運び込み、税関に申告して許可を受ける一連の税関手続をいう。
輸出貿易管理令(Export Trade Control Order)
外国為替及び外国貿易法に基づいて、輸出取引を規制する法令のことで、経済産業大臣の許可・承認を要する輸出を定めている。
輸入(Import)
外国から本邦に到着した貨物(外国の船舶により公海並びに本邦及び外国の排他的経済水域の海域で採捕された水産物を含む。)又は輸出の許可を受けた貨物を本邦に引き取ることをいう。
輸入許可前引取(Before Permit)
輸入貨物は、輸入の許可を受けた後でなければ国内に引き取ることができないが、特別な理由がある場合には、税関長の承認を受け、関税等の額に相当する額の担保(担保額は申告価格の概ね10%増)を提供することにより、輸入許可前に貨物を国内に引き取ることができる制度のことである。
輸入禁制品(Prohibited Articles)
国家が社会公共の衛生、風俗その他公益の侵害を防衛する見地から法律によってその輸入を禁止している物品のこと。
輸入差止申立て
商標権者、著作権者又は著作隣接権者が税関に対し、自己の権利を侵害すると認められる貨物が輸入されようとする場合に、当該貨物を差し止め、当該貨物が侵害物品に該当するか否かについての手続(認定手続)を執ることを申立てる制度。
輸入承認証(Import License)
輸入しようとする貨物等が、輸入貿易管理令第4条第1項に該当する場合、経済産業大臣の輸入の承認を受けなければならないが、当該承認を受けたことを証明するために、経済産業大臣から発給される書類を輸入承認証という。輸入申告の際にはこれを輸入申告書に添付しなければならない。
輸入申告者(Import Declarer)
輸入申告を行う者のことで、輸入申告者は現実に貨物を輸入しようとする者であればよく、その貨物の所有権の有無は問わない。
輸入申告書(Import Declaration)
輸入申告をするときに税関に提出する書類のことで、法令により記載事項が、通達によりその様式がそれぞれ定められている。
輸入通関(Formalities of Import)
外国貨物を輸入するにあたって、保税地域に搬入後、税関に輸入(納税)申告をして必要な検査を受け、関税、内国消費税等を納付して輸入の許可を受け、国内に引き取るまでの輸入に関する一連の税関手続のことをいう。
輸入貿易管理令(Import Trade Control Order)
外国為替及び外国貿易法に基づいて、輸入取引を規制する政令のことで、輸入に関する事項の公表、輸入割当、輸入承認の条件、税関の確認等を定めている。
輸入割当証明書(Import Quota Certificate)
経済産業大臣が輸入割当を行うべきものと定めて輸入公表した貨物(IQ品目)を輸入しようとするときは、「輸入割当申請書」3通を経済産業大臣に提出し、経済産業大臣が輸入の割当を行ったときはその申請書にその旨を記入し、その1通を申請者に交付する。これが「輸入割当証明書」となる。
輸入割当制度(Import Quota System)
特定の品目について、一定期間内に輸入しうる総枠を国内需給等に基づいて設定し、その範囲内で一定の輸入数量又は輸入金額を割り当て、この輸入割当を受けていなければ輸入承認が受けられないものとされている制度のことである。
輸入割当品目(Import Quota Items)
経済産業大臣が輸入割当を受けるべきものとして公表した貨物(IQ品目)のことである。

【よ】

予備審査制(Pre-arrival Examination System)
貨物が到着する前に予備的に輸入申告を行い、予め税関の審査を受けておくことができる制度である。検査を受ける必要がない貨物については、貨物が到着し搬入の確認後に本申告を行えば直ちに輸入が許可される。